モニエル瓦とは?特徴・劣化症状・塗装の注意点とメンテナンス費用を徹底解説

ご自宅の屋根材が「モニエル瓦」と知らされ、どのような屋根材なのか、メンテナンスはどうすべきなのかお悩みではありませんか?
モニエル瓦(乾式コンクリート瓦)は、デザイン性や防災性に優れた高級屋根材として1970年代から2000年代初頭にかけて広く普及しました 。
しかし、一般的な和瓦やスレート屋根とは全く異なる構造と特性を持っているため、メンテナンスや塗装においては専門的な知識と特殊な工程が不可欠です 。
誤った塗装工事を行うと、わずか数年で塗膜がバリバリと剥がれてしまう「施工不良トラブル」が多発する屋根材でもあります 。
また、現在は日本市場から撤退・廃盤となっているため、割れや欠けが生じた際の部分差し替えが困難という側面もあります 。
本記事では、モニエル瓦の基礎知識から和瓦・セメント瓦との違い、見分け方、発生しや
すい劣化症状、失敗しない塗装の注意点3選、葺き替え・カバー工法などの工事別費用
相場、優良業者の選び方まで、専門家の視点から徹底的に解説します。
~目次~
モニエル瓦とは?特徴・劣化症状・塗装の注意点とメンテナンス費用を徹底解説
1.モニエル瓦とは?基礎知識とメリット・デメリット

1-1. モニエル瓦の基本概要と歴史
モニエル瓦とは、オーストラリアのモニエル社と日本の企業が共同開発・製造販売していた「乾式コンクリート瓦(かんしきコンクリートがわら)」の一種です 。
主原料はセメントと砂(砂利)を混ぜ合わせたコンクリートで、表面に「スラリー層」と
呼ばれる着色セメントの特殊な層を形成し、その上からアクリル樹脂系クリアー塗料で保護コーティングを施して仕上げられています 。
ヨーロッパ風の重厚でおしゃれなデザインと優れた耐久性から、1970年代〜1990年代の
洋風住宅で空前のヒットを記録しました 。
しかし、2010年に製造元である日本モニエル株式会社が日本市場から撤退したため
現在は完全に廃盤となっています 。
1-2. モニエル瓦のメリット
モニエル瓦には、以下のような数多くの優れた特徴があります。
美しいデザイン性と豊かなカラーバリエーション: 成型精度が高く、洋風の意匠性に富んでいます 。洋風住宅の美観を高めるデザインが魅力です 。
高い防水性と耐風性・耐震性の工法: 瓦の噛み合わせが密着する構造になっており、防水性・耐風性に優れています。
優秀な断熱性と遮音性: 厚みがあるコンクリート製のため、夏場の熱を通しにくく、雨音や外の騒音を遮断する効果に優れています 。
優れた着色性(スラリー層): 表面のスラリー層により、非常に鮮やかで深い色合いを表現できます 。
1-3. モニエル瓦のデメリット
一方で、所有者やメンテナンス時に知っておくべきデメリットも存在します。
塗装(リフォーム)の難易度が非常に高い: 表面のスラリー層が存在するため、一般的な塗装工程では塗料が定着せず、数年で剥がれてしまいます 。
すでに廃盤で新品の部材が入手困難: 製造メーカーが撤退しているため、台風や飛来物で瓦が割れた場合、同一の新品瓦を調達して部分差し替えをすることがほぼ不可能です 。
瓦自体が重い: 1㎡あたり約40〜45kgの重量があり、スレート屋根や金属屋根(ガルバリウム鋼板など)に比べて重量があるため、建物の耐震対策への考慮が必要です。
2.モニエル瓦・セメント瓦・和瓦(粘土瓦)の違いと見分け方
屋根材には見た目がよく似ている種類が多く、専門業者でないと誤認してしまうケースが
あります。特に「セメント瓦」と「モニエル瓦」は同じセメント系材料ですが、施工方法や塗装手順が大きく異なります 。
それぞれの違いと見分け方を整理しましょう
項目 | モニエル瓦(乾式コンクリート瓦) | セメント瓦(湿式セメント瓦) | 和瓦(粘土瓦 / 陶器瓦) |
主原料 | セメント + 砂・砂利(コンクリート) | セメント + 砂 | 粘土(焼成) |
表面処理 | スラリー層+クリアー塗装 | 一般塗料仕上げ | 釉薬(焼き付け)または無釉 |
小口(端部) | 凸凹・ザラザラしている(砂利が見える) | ツルツル・平滑 | なめらか |
メンテナンス | 定期的な塗装が必要(特殊下処理要) | 定期的な塗装が必要 | 塗装不要(漆喰等の補修のみ) |
生産状況 | 廃盤(メーカー撤退) | ほぼ廃盤 | 生産中 |
簡単な見分け方のポイント:小口(断面・切り口)を確認する
モニエル瓦とセメント瓦を最も簡単に判別する方法は、「瓦の先端(小口・切り口)」の
質感を見ることです 。
小口がザラザラ・凹凸がある: 砂利が含まれているコンクリート製のため、小口に細かな凸凹が見られます。これがモニエル瓦の特徴です 。
小口がスベスベ・滑らか: 砂利が含まれていないため、切り口がキレイでスベスベしています。これがセメント瓦です 。
※和瓦(粘土瓦)は粘土を焼き固めて釉薬をかけた塗膜不要の瓦であり、そもそも表面が
ガラス質で色あせしないため、塗装の必要自体がありません。
3.モニエル瓦で発生しやすい主な劣化症状と危険サイン
モニエル瓦自体はコンクリート製のため30〜40年以上という長寿命を誇りますが、表面の塗膜およびスラリー層は10日前後で劣化していきます 。
防水性が途切れると瓦本体が水気を吸い込み、劣化を急速に進行させます。
放置すると雨漏りや建物構造の腐食につながるため、以下の劣化サインが見られたら早めのメンテナンスを検討してください。
① 色あせ・変色(危険度:低)
紫外線や雨風によって表面のアクリルクリアー層やスラリー層が劣化すると、瓦全体の色が薄くなり、ツヤが失われます 。
これは初期段階の劣化サインであり、塗膜の防水効果が低下し始めている合図です
② チョーキング現象(塗料の粉化)(危険度:中)
瓦を手で触ったときに、手に瓦と同色の粉(顔料や劣化スラリー層の粉末)が付着する
状態です。
表面の保護塗膜が完全に消失し、スラリー層が露出・風化し始めていることを示して
います。
③ コケ・カビ・藻の発生(危険度:中〜高)
塗膜の防水性が低下すると、雨水が瓦のコンクリート内部にしみ込むようになります。
湿気を含んだ瓦はコケやカビ、藻の繁殖に格好の環境となります 。緑色や黄色のコケが
目立つようになると、瓦の保水化が進んでいる危険な状態です
④ ひび割れ・欠け・破損(危険度:高)
瓦が吸水と乾燥(寒冷地では凍結と融解)を繰り返すことで膨張・収縮が生じ、瓦表面に
微細なクラック(ひび割れ)や角の欠けが発生します 。
モニエル瓦は廃盤のため新品交換が困難であり、放置するとひび割れから雨水が侵入して
漏水の原因となります 。
⑤ 漆喰(しっくい)の剥がれ・崩れ(危険度:高)
棟瓦(屋根の最頂部)を固定している土台の漆喰が経年劣化で風化し、崩れたり剥がれ落ちたりします。
漆喰が損なわれると棟瓦がズレたりグラグラと不安定になったりし、台風などの強風で崩落する恐れがあります。
4.【最重要】モニエル瓦の塗装で失敗しないための注意点3選

モニエル瓦のメンテナンスにおいて、最もトラブルが多いのが「塗り替え塗装工事」です 一般的なスレート屋根と同じ感覚で施工を行うと、数年以内に塗膜がベロベロと剥がれる
施工不良が発生します
施工時に必ず守るべき3つの絶対ルールを解説します。
注意点①:高圧洗浄で劣化した「スラリー層」を完璧に除去する
モニエル瓦塗装の成否を分ける最大の肝は、下地処理(トルネード高圧洗浄)です
モニエル瓦の表面にある「スラリー層」は、塗料の密着力を阻害する弱質な層です 。
古いスラリー層を残したまま上から塗料を塗ると、新しい塗膜が古いスラリー層ごと浮き
上がり、一気に剥がれ落ちてしまいます 。
そのため、通常の高圧洗浄(10〜15MPa)だけでなく、スクリュー状の水流を発射する「トルネードノズル(回転ノズル)」等を使用し、脆くなったスラリー層ともろもろの粉を完全に洗い流し・削り落とす必要があります 。
洗浄後の排水が透明になるまで徹底的に洗浄を行う作業が必須です。
注意点②:必ず「モニエル瓦対応の専用下塗り材(シーラー)」を使用する
スラリー層を綺麗に除去した後は、吸い込みが激しいコンクリート素地が剥き出しになり
ます。
ここには、一般的な下塗材(ポピュラーな水性シーラー等)を使ってはいけません。
必ず「スラリー洋瓦専用」または「乾式コンクリート瓦専用」と明記された下塗り材(シーラー / プライマー)を使用します 。
代表的な専用下塗り材:
スラリー洋瓦用シーラー(水谷ペイント)
マイティー万能シーラー(大日本塗料)
オリエンタル塗料工業の専用プライマー(マイティーシリコン用等)
これらの専用シーラーは、素地に深く浸透して残存する微細な粉塵を固め、上塗り塗料との強力な密着力を生み出します 。
吸い込みが激しい場合は、下塗りを2回塗りして吸い込みをしっかり止めるのがプロの標準施工です。
注意点③:モニエル瓦の施工実績が豊富な専門業者へ依頼する
モニエル瓦は一般的な塗装職人でも「知識が乏しい」「セメント瓦と勘違いして通常の下地処理しかしない」というケースが未だに少なくありません。
下地処理の甘さや塗料の選定ミスが原因でトラブルに発展しないよう、事前に「モニエル瓦の施工事例や実績があるか」「スラリー層の除去工程や専用塗料の使用について説明できるか」を確認することが不可欠です 。
5.モニエル瓦のメンテナンス工法と費用相場
モニエル瓦のメンテナンスには、大きく分けて「① 屋根塗装」「② 屋根葺き替え」「③ 屋根カバー工法(※注意点あり)」の3つの選択肢があります 。
お住まいの築年数や劣化状況、予算に合わせて最適な工法を選択しましょう 。
工法①:屋根塗装(塗り替え)
築10〜20年前後で、瓦自体に大きな割れや崩れがなく、素地がしっかりしている場合に
最適なメンテナンス方法です 。
費用相場: 40万円 〜 80万円
(足場仮設代、高圧洗浄、下塗り+上塗2回含む / 一般的な30坪住宅)
耐用年数: 8年 〜 15年
(使用する上塗り塗料のシリコン・フッ素・無機などのグレードによる)
メリット:
工期が短く、費用を大幅に抑えて新築のような美観と防水性を復元できる
デメリット:
廃盤のため瓦の欠損補修には限度があり、約10〜15年ごとに再塗装が必要
工法②:屋根葺き替え(ふきかえ)工事
既存のモニエル瓦をすべて撤去・処分し、新しい軽量な屋根材(ガルバリウム鋼板や防災瓦など)に全面的に一新する工法です 。築25〜30年以上経過している場合や、瓦の割れ・雨漏りが発生している場合推奨されます 。
費用相場: 150万円 〜 250万円
(古いモニエル瓦の撤去・処分費、下地野地板補修、新規屋根材代含む)
耐用年数: 25年 〜 40年
メリット:
耐震性の向上:ガルバリウム鋼板などの金属屋根材に葺き替えることで、屋根の重量が約1/4〜1/10に軽量化され、地震の揺れに強い家になる 。
今後のメンテナンスの手間が激減:廃盤による部品不足の心配が解消される 。
雨漏りの不安を根本解決:防水シート(ルーフィング)や野地板も新品になるため安心。
デメリット:
撤去費用や廃材処分費(重量物ため高額になりがち)がかかるため、塗装に比べて初期費用が高くなる 。
工法③:屋根カバー工法(重ね葺き)※注意:モニエル瓦には非推奨!
既存の屋根材の上に新しい金属屋根材を覆いかぶせる「カバー工法」ですが、モニエル瓦への適用は基本的に不可能(非推奨)です 。
非推奨の理由:
モニエル瓦は波状の凹凸が大きく厚みがあるため、上から直接カバー用の鋼板を平らに固定することができません。また、元々の重量が重いため、上からさらに屋根材を重ねると建物へ過度な重量負荷がかかり、耐震基準上大変危険です。
結論:
モニエル瓦のリフォームは、「塗装」または「葺き替え」の二者択一で検討するのが鉄則です 。
6. モニエル瓦用のおすすめ塗料と施工手順
6-1. モニエル瓦塗装におすすめの塗料
塗り替えで使用される代表的な塗料をご紹介します。
【下塗材】
スラリー洋瓦用シーラー(水谷ペイント): モニエル瓦塗装で最も高い実績と信頼性を誇る名機 。脆弱なスラリー層を強力に補強・固着します 。
【上塗材】
水性シリコンベスト / ファイン4Fベスト(日本ペイント): 屋根専用の高性能塗料。
耐候性が高く、紫外線による劣化を長期にわたり防ぎます。
ハイルーフマイルドフッ素(大同塗料): フッ素樹脂塗料ならではの超高耐候性を
誇り、長期間塗り替え周期を延ばしたい方に最適です 。
6-2. 標準的な施工の流れ(工期:約7〜10日)
足場設置・飛散防止ネット張り: 安全確保と近隣への高圧洗浄水・塗料飛散防止のため設置。
トルネード高圧洗浄: 最重要工程。劣化したスラリー層・コケ・汚れを徹底洗浄・削り落とし 。
乾燥: 素地まで染み込んだ水分を1〜2日かけてしっかり完全乾燥させる。
下地補修・漆喰打ち替え: 割れ部分の補修(エポキシ樹脂等)や棟瓦の漆喰補修。
下塗り(1〜2回塗り): 専用シーラーを塗布し、素地の密着性と吸い込み防止を徹底
中塗り(上塗り1回目): 選択した上塗塗料を均一に塗装。
上塗り(上塗り2回目): 十分な塗膜強度と美観・ツヤを出すために仕上げ塗り。
検査・足場解体: 塗り残しや飛散がないか最終確認を行い完了。
7. 失敗しない屋根塗装・リフォーム業者の選び方3つのコツ

モニエル瓦のメンテナンスを成功させるためには、信頼できる専門業者選びが最大の鍵と
なります 。契約前に以下の3つのポイントをチェックしましょう 。
① 現場調査・点検時に屋根の上へ登り、写真を撮影してくれるか
地上からの遠目だけの確認で見積もりを出す業者は危険です。
モニエル瓦の状態を確認するには、実際に屋根に登り(またはドローンを用いて)、小口の形状やスラリー層の劣化度合い、ひび割れ、漆喰の状態を詳細に撮影・診断してくれる
業者を選びましょう 。
② 見積書に「使用する下塗材の具体的名」と「施工工程」が明記されているか
悪質な業者の見積書には「屋根塗装一式」とだけ書かれていることがあります。
必ず見積書に「高圧トルネード洗浄」「下塗り:スラリー洋瓦用シーラー(〇〇塗料)」
など、モニエル瓦専用の塗料名や作業工程が明確に記載されているか確認してください 。
③ モニエル瓦の施工実績・知識が豊富にあるか
施工会社に「モニエル瓦の塗装事例を見せてほしい」「スラリー層の除去はどのように行うのか」を質問してみましょう 。
知識と実績が豊富な業者であれば、スラリー層のリスクやトルネード洗浄の重要性について明確に回答してくれます 。
郡山市・須賀川市の外壁塗装・屋根塗装なら、地域密着の私たちにお任せください。
無理な勧誘は一切ありません。まずはプロの診断で、今の状態を正確に知ることから始め
ましょう。

まとめ:モニエル瓦は正しく理解して適切なメンテナンスを!
モニエル瓦(乾式コンクリート瓦)は、重厚感溢れるデザインと優れた断熱性・耐久性を
兼ね備えた大変素晴らしい屋根材です 。
しかし、現在では廃盤製品であること、そして塗装には「スラリー層の完全除去」と「専用下塗材の使用」という特殊な工程が必須であることを正しく理解しておく必要があります
築10〜15年前後で大きな破損がない場合: モニエル瓦専用塗料による塗り替え塗装で
防水性を維持 。
築25〜30年以上経過、または雨漏り・割れがひどい場合: 耐震性向上も兼ねたガルバ
リウム鋼板などへの「屋根葺き替え工事」がおすすめ 。
ご自宅の屋根がモニエル瓦かどうか分からない方や、前回の塗装から10年以上経過して
いる方は、まずはモニエル瓦の知識が豊富な屋根塗装・リフォームの専門業者へ点検・診断を依頼してみてはいかがでしょうか 。
お問い合わせ・ご相談
「自分の家の壁にひびがあるけれど、どんな処理が必要?」「他社の見積書に下地処理の記載がないけれど大丈夫?」
といった疑問・不安をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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塗り替え専門店いろことば

はじめまして。
塗り替え専門店いろことば 代表の盛合 大翔(もりあいひろと)と申します。この度は
数ある業者の中から当社のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
当社の始まりは元請け会社からお仕事を貰う【下請け】からスタートしました。
毎月、毎月、数をこなす事だけに必死で手抜きの指示があれば指示通り。もはや共犯と言われても否定出来ませんでした。【なんとかこの環境から抜け出さないと終わってしまう】
そのように考えるようになりガムシャラに挑戦し続けました。
その結果、お客様から直接ご依頼をいただく。この答えに落ち着く事が出来ました。
自分たちの技術と提案を惜しみなくお客様にご提案出来る。熱量も情熱も天と地の差があります。その結果今では、【あんたに頼んで良かった。】【こんなに綺麗になるんだね。】とお褒めのお言葉までいただけるようになりました。
【塗り替え専門店いろことば】 お花にも花言葉という言葉があるようにご自宅を塗装する【色】にもそれぞれ意味合いや効果があると言います。 一棟一棟のご自宅に綺麗な命を宿せるようこの名としておりますここまで長文をお読みいただき誠に有難うございました。 ~塗り替え専門店いろことば 代表 盛合大翔~

















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